一燈園の宗教行事

  • 日常の礼拝

     一燈園生活者の一日は、祈りでもって始められ、祈りでもって締めくくられます。一燈園では、愛善無怨堂と「まんだら廟」への日参が輪番で続けられています。
     この参祷のほか、一燈園生活者は、光明祈願(こうみょうきがん)・天華香洞録(てんかこうどうろく)抄「一事実」・六万行願(ろくまんぎょうがん)歌・維摩経(ゆいまきょう)偈の唱和と王雲(おううん)・一帰四礼(いっきしらい)の礼拝を朝に、般若心経(はんにゃしんぎょう)・舎利礼文(しゃりらいもん)・観音経(かんのんぎょう)・大悲咒(だいひしゅ)・四弘誓願(しぐせいがん)文の誦経(ずきょう)と三拝(さんぱい)を晩に行います。
     食事および入浴の際にも作法が定められており、一食一浴を与えられたことに感謝を捧げます。

  • 平和祈願~行願を通して~

     「余は路頭にあり。従来有縁(うえん)の家にて為しし奉仕を、更に多くの家に許されんには、之(これ)によりて「不二(ふに)の光」の奇(く)しき妙用(みょうゆう)起こり、無相(むそう)の祈禱(きとう)とならんも知れず」(「六万行願(ろくまんぎょうがん)結成略意」より)

     天香さんの新しい生涯―托鉢生活は、愛染堂での開悟の後、知人の商家での無為の働きが、「救われた」という女主人の感謝の言葉をひきだしたところに第一歩がありました。「苦しみ悩む家は他にもあるに違いない、少しでも多くあちらこちらを貰って歩こう」という、「遣わされた」人としての使命感が、天香さんに芽生えたと考えられます。

     どんな宗教にもそれなりの修行形態があるものですが、他家を一軒一軒まわって便所を掃除させていただく、というような修行形態は、未だかつて無かったように思われます。
     行願には「懺悔(ざんげ)、下坐(げざ)、奉仕(ほうし)、礼拝(らいはい)、慰撫(いぶ)、行乞(ぎょうこつ)」という六種の願(祈りであり、また功徳でもあります)がこめられています。

     一燈園生活者は、1月、8月、11月の年3回、行願に欠かさず赴くことになっています。また、災害や戦禍が報告された際にも、行願をつとめさせていただいております。

  • 原点への回帰

     一燈園生活の原点は「許されるならば、生きる」ということにあります。一燈園生活者にとって財と物は常に“預かりもの”であり、どのように活用するべきであるかが日々点検されています。
     “預かり方”が適切であったか、また、「許されるならば、生きる」という道を踏み外していないかが試される行事に、帰路頭(きろとう)と総路頭(そうろとう)があります。
     一燈園生活の指導者である当番は、毎年大晦日(おおみそか)に路頭に帰るしきたりとなっています(帰路頭)。一年の指導と監督が適切であり、来年も指導を仰ぎたいと認められれば、迎えがよこされ、再び一燈園を預かります。総路頭は、8月の盛夏の頃に、光泉林に托鉢している一燈園同人が一斉に路頭に帰る行事です。彼らは、仕事と持ち物のすべてを第三者に託し、持鉢(じはつ)(食器)のみを携え、光泉林をあとにします。この一年の財物の預かり方が適切であれば、呼び戻され、一年間の光泉林での托鉢が委嘱されます。

  • 冠婚葬祭

     財と物は預かりものであるとする一燈園生活においては、生活の節目を祝うという意味から、簡素を旨とする冠婚葬祭の儀礼を催行しています。
     なかんずく、一燈園生活にその身を捧げ尽くし、一燈園生活でもって人生を終えられた方々に対しては、感謝を捧げ、帰光きこう(永眠)後もともに托鉢させていただきたいという意味から、葬式を行い、朝と晩、またお盆の時期に供養の礼拝をさせていただいております。
     王雲宮は、一燈園に縁のある人々を祀る倶会一処(くえいっしょ)の納骨堂です。

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