愛善無怨堂と不滅の無怨燈
愛善無怨堂(あいぜんむえんどう)は、世の中の一切の怨魂(えんこん)をお慰めすることを天香さんが祈願して、1930(昭和5)年に光泉林地内に建築し、献堂された、2階建ての小さなお堂です。
この建物の2階部分が愛善無怨堂の禱場であり、階段を昇りきった所にある8畳の間は祈りの間です。
祈りの間の正面には2畳の祭壇が設えてあり、正面には「不滅の無怨燈(むえんとう)」が灯されています。「不滅の無怨燈」の背後には大きく円窓が切られていますが、円窓の外は全く自然の山地であり、祀られている物は何一つありません。天香さんは「祭神は森羅万象(しんらばんしょう)、お光(ひかり)である」と仰っています。
祭壇の下には禱室が設けられて、天香さんは、事有るごとに、この禱室で禱(いの)られていました。
愛善無怨堂の献堂式は、昭和5年10月17日の午後2時から執り行われました。
天香さんは式に先立って斎戒沐浴(さいかいもくよく)され、禱室に入られて禱りを込められた後、火打金と石とをもって自ら火を鑽(き)り出されました。
また天香さんは、この日のために比叡山延暦寺の不滅のお燈明、太秦広隆寺の聖徳太子殿の御燈明、伊勢神宮に通じる蹴上日向大神宮の御神火を、一燈園にご分燈いただけるようにと請願され、お許しを得て、この日、御燈明、御神火が愛善無怨堂に奉持(ほうじ)されたのでした。
天香さんは、禱りを込めて、この3つのお火に、自らが鑽り出されたお火を合せられ、この刻「不滅の無怨燈」が灯されたのでした。
愛善無怨堂に灯された「不滅の無怨燈」は一燈園同人(生活ぐるみで身を捧げ尽くそうとの覚悟から一燈園生活に専念する人々)によって守られ、絶えることなく灯されています。
